ディーリア・オーエンズ、「ザリガニの鳴くところ」。
こないだ読んだ「カラハリが呼んでいる」の作家ディーリア・オーエンズの小説。
とても良い。夢中で読んだ。素晴らしい。
ノースカロライナ州に原生林のような湿地がある。
植物、動物、鳥や魚、生き物たちが自然のままに濃厚に生息している。
人々もその中にいる。
とても貧しく暮らす家族がいる。カイアは一番年下の少女。
ある日、DVに耐えかねて母が出て行った。
次は二人の兄が。
父もいなくなった。
少女は一人で暮らさないといけない。お金もない。
しかし、家族が残した小屋と船がある。自然と共に生きよう。自然の恵みを受けて暮らす。
自然の恵みを僅かなお金に変えることもできる。
ジャンピンとメイベルが助けてくれる。
しかし、役所の保護を受けるわけにはいかない。
いつしか、彼女は「湿地の少女」と呼ばれるように。ある種の畏敬。ある種の恐怖。
母が残した絵の道具がある。学校には行かないが自然観察の絵を描こう。
そして、テイトと知り合う。彼が読み書きを教えてくれる。
湿地の暮らしを克明に記録できるように。
まるで博物学者のように。
しかし、テイトは去っていく。なぜ?
チェイスが近づいてくる。彼女が美しいから?
破綻は近い?
ある日、テイトが死体で発見された。
捜査が始まる。
彼女が逮捕される。
裁判が始まる。
さて、どうなるのか?
アマンダ・ハミルトンの詩の秘密とは?
カイアがんばれ。
裁判の結果は? 驚くべき結末とは?
自然との共生がとても美しく描かれている。
エリック=エマニュエル・シュミット、「マダム・ピリンスカとショパンの秘密」。
題名を見て、思わず読み始めた。
ショパンの知られざる人生の一コマが語られるのかえらく期待した。
実は全然違う。
::ピアノの先生ー奇妙なポーランド女性ーに導かれ、
青年は真実の愛に気づいていく。・・・・・
こんな話だそうだ。
かなりシュールなやつかなと思ったけどそうでもない。まあまあシュール・・
ピアノを習いに行ったのに、弾き方を教えてくれるわけではない。
マダム・ピリンスカは叫ぶ。
ピアノの下に寝て。
振動に身を任せるの。
音楽って体に刻まれた記憶なのよ。
公園で静寂を聴きなさい。
それは何を意味するか?
次は愛し合ってから来なさい。
なんと!
ある日、普通のレッスン。
もしこの手のレッスンがお好きならもう来なくていいわ。私は大嫌い!
変頭痛がして窓から飛び降りたくなる。こんな退屈なことに耐えられるほど
人生は長くないのよ。
結構、面白い。
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ありがとうございました。