李朝時代の眼鏡とケース

先日、「老松町骨董祭」というのに行った。
大阪の中の島、東洋陶磁美術館の近くの老松町というところに、いつのまにか
骨董屋さんが集まっていて、時々、骨董祭りをやっているそうなのだ。
たまたま、いつもの通勤の地下鉄の駅で看板を見て知った次第だ。
それで、その界隈をぶらぶらした訳だけど、こういうイベントになっていて
いいのは、普通は骨董屋さんて中々入りにくいものだけど、どの店も
オープンに開け放っていて、沢山の人が出入りしているので入り易いのだ。
だから買うとか買わないとか気にしないで、展覧会気分で見ることができる。
日本のモノもあるし、中国のモノ、朝鮮のモノ、西洋アンティークと
何でもある。殆どが陶磁器だけど、たまには面白いものもある。

そうして、ある李朝の陶磁器を売っている店でなんとなく眺めていたら、
眼鏡が置いてあった。
まず、ケースが目に付いた。紙縒りでケースを編んで、漆を塗ったものだという。
中に小さな眼鏡が入っている。これが、面白い形だ。
李朝のものだというが本当かどうかは分からない。
まあ、どちらでもいいけどこういうのが欲しかったので、つい買ってしまった。
老眼鏡に使うのだ。

家に帰って、眼鏡屋に行き。これのレンズを作り変えたいと頼んだ。
ぎりぎりの小ささだと言いながら、私の目に合わせて作ってくれることになった。
つるのネジも壊れているので、既製のネジを探してくれた。

1週間後に貰いに行くと、眼鏡屋さんも、「おしゃれな眼鏡ですね」
「どこで見つけたんですか?」とほめてくれた。
今はちょっと自慢のモノである。

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旅をしているときや、近場でもぶらぶらしている時に、いろいろ骨董品を見てまわるのは
大きな楽しみの一つだけど、本物の骨董品はなかなか買えない。
お金もないし、目利きにも自信がないからだ。
でも、時にはこういう小物で遊んでみるのはいいのかもしれない。

毎週月曜は、こだわりのモノの話です。