九度山暮らしのある日、ある日、突然、ガン患者になってしまった話−21、夜明けの逆流現象に気をつけろ。

夜明けの逆流現象に気をつけろ。

さて、しつこく手術後約3ヶ月の話を続ける。
消化器系をやられたから、やはりダメージは飲み食いに関係したことになる。
一番の課題は酒を飲むことがなかなか思うにまかせない、まあ3ヶ月くらいで元に
戻るなんて有り得へんことやからゆっくりやっていかんとあかんのやろけど、いつになったら
気にせんと酒が飲めるか気にしてしまう。
なんせ九度山の冬は寒い。夜になったら、ストーブ炊いて酒を飲んで音楽を聴くのが
楽しみの一つくらいになる。なんせテレビをおいてないもんで。
そういえば最近知人からCDを頂いた。
「ルース・スレンチェンスカの芸術Ⅸーサントリーホール・リサイタル」というやつだ。

この方の日本公演や自叙伝制作に関わった方から頂いたのだ。
初めて聴くんやけどルース・スレンチェンスカの演奏はすごい。
94歳という年齢ながらとか年齢を感じさせないとかそういう話では全く無い。
さすがプロ、鍵盤に手を置いた瞬間から凛として正確無比な演奏が迸る。
研ぎ澄まされた音が一つ一つ余韻につつまれて天井に消えていくような気がする。
そんな演奏だ。優しいけど揺るぎが無い。
何もわからんド素人やけどそんな気がする。
アンコール曲が特に心を打った。
こういうのを聴いてるとちょっと又異質なやつを聴きたくなる。
てなことでグレン・グールドを思い出して聴いてみる。

これまた素晴らしい。こちらは正確というよりは個性の塊。
強烈なタッチは自由奔放のようですらある。
唸りながら弾いてはるのはまるでジャズみたい。
そうなるとジャズを聴いてみたくなる。
良く聴くんはコルトレーンやマイルス・デイヴィス、ビル・エヴァンス等などやけど
久しぶりにチャーリー・パーカーを聴いてみる。

古き良きビパップのノリノリが心地よい。
ご機嫌になって、夜もすがらチビチビと酒を飲みながら聴いてると気がついたら
つい飲みすぎてる。というても手術前ほどではないけど、1合を越える勢いでは
ないやろか。飲んでたらツマミも食ってしまってる。
酔っ払って眠たい。
こうなると、体を起こした状態で消化がすすむのを待ってから寝るというわけには
いかんようになる。ちょっとやぱいかなあと思いつつ寝る。
夜明け前に目が醒めた。

やっぱりちょっと口の中に違和感がある。
夜の間に消化しきれんかったやつが戻ってきてるみたいなのだ。
いわゆる逆流現象というやつだ。
元々人間の体はよくできていて胃から食道への逆流を防ぐ機能がついてるんやけど
胃の2/3をとってしまうとこういう機能がなくなってしまったり、うまく働かへんかったりする
らしい。しょっちゅうではないけどたまにこういうことが起きる。
口から胃にかけて不快感が続く。
やっぱり調子に乗って飲みすぎ、食い過ぎはあかんのやと身にしみる。
しかし、どの程度が過ぎてるのか、どの程度までがギリギリなんか未だにようわからん。
そやから時々限界に挑戦してみて、ちょっとずつ限界量を増やしていきたいと思うのだ。
そういうやりかたがありなんかどうかはわからんけど。
頑張ろう。

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ありがとうございました。