ジェフリー・ディーヴァー、「ブラック・スクリーム」。
たまには、カッコいいあるいは天才的な頭脳を持った名探偵が登場して、難しい
事件を次々に解決し、胸のすくようなやり方で悪いやつを次々やっつけるという
わかりやすいミステリーを読んでみたいと思う。
単純明快なのも時にはありがたい。
名探偵リンカーン・ライム登場。ニューヨーク市警元警部の顧問? 肩書はどうあれ
著名な名探偵であることに間違いはない。パートナーのアメリア・サックスとの結婚式の
準備中だ。
そんなある日、事件がおきた。最初は些細な事件? 少女の目の前で男が誘拐された。
そして、どうやらその男が拘束され市に瀕している状況の動画がネット上にアップされて
いるようだ。ほとんど猶予はない。時間が経つごとに男の首に縄が絞まっていく。
ライムの推理が始まる。幽界現場に残された僅かな手がかり、遺留物、砂や埃、
靴の跡、様々なものを分析して推理を始める。
そして、ニューヨーク市警の刑事アメリアが走る。
間一髪で助ける事ができた。
どうやらこれで終わりではなさそうだ。
舞台はイタリア、陽気なナポリ、今度は難民が拉致されたようだ。そしてネット動画。
状況は殆ど同じようだ。ニューヨークからライムが飛んでくる。
たまたま事件に巻き込まれた森林警察の巡査エルコレとともに事件に挑む。
またまた微細な手がかり、遺留物を詳細に分析することから謎に迫る。
犯人はだれか?
コンポーザーを気取る愉快犯か?
幸いまだ死人はでていない?
ところが事態は大きく変わっていく。
一体犯人の本当の狙いは何なのか?
本当に殺人は起こらないのか?
だんだんと意外な事実がわかっていく。
とても面白い。気楽に楽しめる。
G・ガルシア=マルケス、「ガルシア=マルケス「東欧」を行く」。
前回の本の話の時に書いた「ベルリンは晴れているか」は戦争直後のベルリンの話。
こんども同じような時代の話になるんやろか、前のはフィクションでこっちのは
ルポルタージュだ。
ノーベル賞作家、ガルシア=マルケスが若きジャーナリストだった頃、友人たちと
東ベルリンを訪問する話。その他、チェコやハンガリーソ連などを西側の人間として
訪問し、突撃取材なみの行動をする話。
西側と東側の経済の違い。戦争がもたらした人々の挫折と疲弊、傷ついた誇り。
若く生き生きとした視線であぶり出す。
今となっては世界がもっと変わってしまってるけどそれでも新鮮で説得力のある
文章に惹きつけられる。
とても面白い。
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「鉄のカーテン」とは赤の白のペンキを塗った木の柵である
支離滅裂なベルリン
財産を没収された人たちが集まって、窮状を語り合う
チェコの女性にとってナイロンの靴下は宝石である
プラハの人たちは資本主義国と同じ班楼を示す
沸騰するポーランドを注視して
二千二百四十平方キロメートルの領土にコカ・コーラの宣伝がひとつもないソ連
モスクワ、世界でもっとも大きい村
スターリンは赤の広場の霊廟で悔悟の念を抱くこと無く眠りについている
ソヴィエト連邦人たちは格差にうんざりしはじめている。
私はハンガリーを訪れた
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ありがとうございました。