京都国立博物館で「斉白石展」を見た。
この日は篆刻の勉強の日だった。ちょうどこの時期に京都国立博物館で「斉白石展」を
やっているという情報があった。ええタイミングだ。斉白石というのは中国の画家であるが
篆刻の名人でもある。書と画と篆刻をよくするというのが中国文人の嗜みであり、
必須要件でもあるんで巨匠としては当然のことではあるけど、そのどれもが雅趣に
富んでユーモアがあって優れた技術に裏打ちされている。
篆刻を学ぶもんとしては絶対見となあかんでということで衆議一致、皆で揃って
行くことになった。
篆刻は西院やから東山七条近くまで行くにはいろんな方法がある。
何番のバスに乗ったら、何処通って、何処まで行く。京都の人は路線の番号が頭に入ってるようだ。
皆さんえらい詳しい。
わしと友人は、四条河原町経由で行くことに。
何故かと言うと、そこでちょっといっぱいやってから集合場所に向かおうという魂胆なのだ。
無事、楽しく一杯やった話は別途ブログで報告致しまする。
てなことで、ますます激しくなる雨の中を再びバスに乗って集合場所の国立博物館チケット売り場へ。
なんでこんな前置き話ばっかりダラダラやってるかと言うと、何と70歳以上は入場料
520円が無料になるというのがわかったのだ。
これは嬉しい。
思わぬプレゼントだ。
外国人にも適用らしい。チケット買ってる外人さんに教えてあげようとしたら、売り場が
言われたらしい。ラーッキーねって喜んではった。
友人たちも半分以上は適用できる。みんな楽しく中に入る。
斉白石の洒脱な絵がある。
とても良い。
可愛くてお洒落でエスプリが効いている。
それでいて鋭くて大きくて存在感がある。
斉白石は篆刻の名人であるだけに絵に使われる線も鋭くて潔い。ビシッと決まってる。
それに空白の使い方がとても上手いように思う。
勿論書もすごい。
褒め言葉になってるかどうかわからんけど、まるで篆刻作品を見てるようだ。
今回の目玉は、ポスターに載ってる鷹の絵なんかな?
鋭い目と鋭い嘴、力強い足の爪がまるで目の前に実物が居てこっちを睨んでるような
迫力だ。この絵をみて、こないだ中国旅行で感動した「八大山人」の絵をまざまざと
思い出して。きっとこの人も影響されてるに違いない。
当然の事ながら篆刻作品もある。数は少ないながらも素晴らしい作品が多い。
とても良い。目の保養になる。
この人の作品は線が鋭くてキザギザしててとても真似のできるようなしろものではない。
ただただ眺めるだけだ。
石もええなあ。田黃石なんやろか?
こんなええ石は名人でないと恐ろしくて彫られへん。
こういう展示会は仲間と一緒にワイワイいいながらここはこうやで、あれはこうなってるん?
なんやかんや偉そうに薀蓄をぶちながらぶたれながら見るのはとても面白いけど、
大きな声を出さんように気いつけなあかん。ちょっと気がゆるむとイエローカードを
頂いてしまう。
てなことでとても良かった。
北京の斉白石記念館。
斉
もうだいぶ前になるけど一度行った事がある。かなり広い場所にいろんな作品が展示して
あった。其の頃はまだ水墨画すら勉強を始めてなかった頃やったんでその良さを実感する
ことができへんかった。今回はこの記念館の作品を中心に展示してあるみたい。
改めて勉強する機会ができてとてもよかった。
残念なのは、斉白石の絵は、蝦や蝶、蜻蛉や昆虫など小さな虫の細密画も素晴らしいんやけど、
そしてそれは北京で見て感動したんやけど今回はそういう作品が無いではないけど少なかったことだ。
またいつかそういう絵を見る機会も欲しいと思った。
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ありがとうございました。