最近読んだ本、「荒神」、「福袋」。

  • 2018年4月14日
  • 2人

宮部みゆき、「荒神」
なるほど、この本はテレビドラマになったのか? そうさせるようなワクワク感と
話の運びのドライブ感が心地よい。歴史SFスペクタクルのような? ドキドキ
ファンタジーのような? チャラいような深いような。 とにかく楽しめる、一気に読める
本であった。
頃は江戸時代。東北の小さな藩の物語。
戦国の世から香山藩と永津野藩はなにかと仲が悪い。特に最近は藩主の信任が厚い曽谷弾正の
専横がとなりの香山藩にまでおよんで理由をつけては殺したり人を攫ったりすることもある。
頭は切れるし腕が立つ、藩内にも藩外にも彼に逆らえるものはいないようだ。
そしてある日、その彼を訪ねて遠くから朱音という女性がやってきた。どうやら彼の妹だという。
兄とは打って変わった穏やかで優しい性格のようだ。忽ち人望を集める。
その頃、隣の香山藩の仁谷村で何か恐ろしい事がおこったらしい。
何か恐ろしい化物に襲われてほとんで壊滅してしまったらしい。
辛うじて逃げてきた蓑吉は朱音に助けられる。
果たして恐ろしい化物とか何なのか?
やがて香山藩にはお家騒動が。主君の跡目争いか?
何を逃れた小日向直弥は化物の正体を突き止めに?
化物はついに永津野藩へ。曽谷弾正の精鋭部隊がトドメを指しに向かう。
果たして化物はどうなるのか?
曽谷弾正と朱音の秘密とは? 出生の秘密なのか?
何かの怨念なのか?
謎の絵師の正体は?
とても面白い。

朝井まかて、「福袋」
江戸の庶民の暮らしを生き生きと面白おかしく描いた短編集。
粋でユーモアとエスプリが利いてちょっと哀しい。とてもいい感じの本だ。
ぞっこん
いきなり筆が主人公になって喋りだす。
筆の持ち主の筆にまつわるよもやま話。
千両役者
役者は大部屋、中通り、相中と順番に上に上がっていく。
なんとか上にいかないとやっていけないけど、行ったら行ったで
苦労がある。
贔屓がついたのはええんやけど場違い筋違いのケッタイな辛子屋で
舞台はシッチャカメッチャカ。
売れない役者の晴れ舞台は一体どうなるか?
晴れ湯
能無し亭主にがんばる母ちゃん。
ある日突然えらいことに・・・。
娘が三助までやってはてどうなることやら・・・。
莫連あやめ
莫連流って? 江戸にもヤンキー娘登場か?
福袋
とんだ出戻り妹は、大食らい。
困った、困ったと思ってたら大食らい大会で優勝。
一躍えらいことに・・・。
暮れ花火
笑い絵って、エロい絵のことらしい。
絵描き女が惚れた男とは?
後の祭り
江戸の町こぞっての祭りの工夫を競う大会があった。
勝ったらええけど負けたらえらいことに。
さてどんな趣向がとびだしたのか?
ひってん
ひってん長屋19文屋の泪と笑いのものがたり。
どれも、軽くてとても面白い。

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