最近、夢中で読んだ本、藤原新也

  • 2009年2月17日
  • 2人
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藤原新也、「西蔵放浪」
「印度放浪」に続く、放浪モノだ。やはり分厚い。
これも「旅行の本」とは全く違う。観光地が全く登場しないのだ。
前回の印度は、河に入り地に這いずる下へ下への世界であったが、
西蔵はチョモランマを頂いた天空の世界だ。天空に一番近いところ。
だが、そこには現世の幸福は無いし、願ってもいないようなのだ。
驚く程の、僧侶がいて、信仰があるはずなのに、貧しさの中で
妙に明るく、しかも、「悟り」などとは違った世界のようなのだ。
現世でひたすら「祈り」の蓄えをすることで、来世の幸福を得ることが
生きる目的であり、生きる意味なのだと捉えられる。
そういう暮らしの中でモノを見ている話だ。
いいけど、私にはちょっとしんどいね。

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先日、チョモランマを撮った写真展を見てきた。
やはり、チベットには、天空が作る独特の空気があるようだ。
現世とは、違ってて当然なのかもしれない。

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毎週火曜は、最近夢中で読んだ本の話です。