タイ、北部、ミャンマー国境の旅-29、さらばバンコク

ゆっくり晩ご飯を食べてるうちにすっかり夜になってしまった。急いでホテル
に帰ってチェックアウトして日本に帰らんとあかん。
ここはソイなんとやらというあたり、あやしげな雰囲気が漂う。

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そうは言うてもとりあえずは食べ物屋台ばっかり。

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もうちょっと夜がふければもっともっと妖しく盛り上がるところもあるのだ。
しかし、今となってはそんなとこをうろうろしてるわけにはいかん。ちゃっち
ゃと帰ろう。そやけど次はゆっくりこの辺りを徘徊する事にしよう。
ホテルに戻ったらスーツケースを持ってBTSに乗る。アソークからやとパヤ
・タイ駅でエアポートリンクに乗り換えるだけやからとても便利だ。それにし
ても夕方のラッシュ時改札を通して貰うのも必死だ。それにこの駅はエレベー
ターもエスカレーターもない。ヒーコラとスーツケースを引きずり上げてたら、
気の毒に思ったか若者が手伝いましょかと声をかけてくれた。痩せ我慢で意地
を張って断ったけど、気持ちはありがたい。電車は当然超満員、大きいスーツ
ケースで肩身が狭いけど一生懸命体を縮めて着くのを待つ。
パヤ・タイ駅に無事着いた。
ここからは一本道、ゆっくり座って空港まで。
と思いきや、ホームでは思い切り沢山の人が立つ場所も無いほど集まってざわ
ざわしてる。しばらくしたら、「電車が10分ほど遅れている」という意味の
放送があった。しかし、10分たっても20分たっても電車は来ない。その間
勿論やけど人は増え続ける。
えらいこっちゃなあ。座るどころか乗れるかどうかもわからへん。
まだ飛行機の時間には余裕あるけど帰られへんかったらどうしよう。
その内又、なにやらざわついて動きがあった。
どうも電車が来るらしい。
何となく皆さん緊張し始める。もうホーム上はどこもかしこも人で満タンだ。
乗れへんかったらって心配は皆同じだ。しかもとても並ぶどころでないし、
印もないんでどう並んだらええんかもわからへん。運を天に任すしかない。
電車が着いた。
けど、半分ほどの人は降りはらへん。
ええっ? っと思うけど、どうも途中の駅から空港に行く人たちは、先に乗っ
て折り返さへんかったら、始発から来る電車を待ってもきっと乗られへんやろ
って考えたからやと思う。勿論そういう事なのだ。余計競争が激しくなった。
けど、さすがやなあ。我先にと突進する事はあんまりなくて、行儀良く中に入
って行く。とりあえずぎゅう詰めの通路には入れて電車は出発。これやったら
確かに途中駅からは乗られへんわなあと思う。
時々がさっと人が降りる駅があって、一応座れた。
やっと空港に着いたら、それだけでへとへと感が満ちてきた。
降りようとしたら、同じ電車に乗っていた日本人の若者達が何やら怪訝そうな
顔で行き先表示を見てる。空港に着いたのが不思議そうなのだ。
聞いてみたら、今日空港に着いて電車に乗って、パヤ・タイ駅に向かったのだ
そうだ。いつパヤ・タイに着くんかって思てたら又々空港に着いてしまったと
言うわけなのだ。
今回は延着騒ぎで、パヤ・タイ駅は大混乱だったんで着いたのに気がつかなか
ったのだろう。かわいそうにも一回パヤ・タイを目指さんとあかんのだ。
でも電車ががらがらになっても大きな荷物を座席に置いたりせんとちゃんと邪
魔にならんよう網棚に乗せたり膝に乗せたりしてる。
こんな若者でも海外にきてきちんと出来るのはうれしい。
最近、関空から大阪市内に向かう電車で、外国人でも日本人でも大きなスーツ
ケースを座席において何人分も占領してわいわい喋りながら乗ってる人が沢山
いるんで気になってしょうがない。日本人は海外で行儀良くしても帰ったら、
行儀悪いっていうのはやめて欲しいものだ。
てなことで空港に着いた。
やっぱり仏教の国やね。

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さて、深夜発の夜行便、日本に着いたら朝になる。頑張って日本に帰ろう。

タイ、北部、ミャンマー国境の旅、長い間、読んで頂いてありがとうございました。
次からは、雪の東北行く旅の話をしたいと思います。
又、読んで頂ければありがたいです。

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ありがとうございました。