ネットを見ていたらとても面白いタイトルの講演会があった。
文楽、人形浄瑠璃の世界に生きている昔の大阪弁を、現代の大阪弁に対比させ
て考えたらどうなるのか。学問的に考えて、素人にも分かり易く話ししてみよ
うと言うようなやつなんやなって思った。おもしろそうやんか行ってみよう。
場所は、京阪、なにわ橋の駅構内と書いてある。行ったことないけど、どうも
堂島側の中州にある東洋陶磁美術館とか中之島公会堂とかの近くらしい。
開会1時間ほど前、まだ早すぎるけど、なかなか時間調整できへん、とりあえ
ず行って見よう。まだ誰も来てはれへんやろと思たらもう事務局の一はいるし
観客も10人以上座ってはる。やっぱりこういうのに興味ある人は多いんやね。
先着60名って書いてあったけど、始まった時点でもう100人は優に越していた
んではないやろか。大盛況だ。
役割語という分析のなかで、義太夫節に使われる上方、大阪の言葉の説明がさ
れ、今わしらが使ってる大阪弁がいつ頃から使われているのか、義太夫節がで
きた頃にはどういう言葉が使われていたのか、男の言葉、女の言葉、武士の言
葉、町人の言葉、大人の言葉、子どもの言葉、それぞれの役割が、浄瑠璃の中
で謳いわけられているのが実演付きで解説されていく。
文楽座の豊竹英太夫と竹澤團吾が出演しているから本格的だ。
英太夫はそういう役割をどういう声の出し方演じ方で演り分けるのかを自らや
ってみせてくれる。勿論、べべべーーんと三味線付きだ。
圧巻は、あの曽根崎心中の一場面を、現代大阪弁で演って見せてくれたことだ。
聞き慣れた言葉だ、いきなりドッカーンと頭の中に丸ごと入ってくる。
やっぱり言葉の力やね。
普通の文楽公演やったら、時には必死で集中して聞いてたり、時にはあきらめ
て、あの便利な液晶字幕を見てしまったりと聞いてて理解はできるんやけど、
頭のどっかで翻訳作業が入ってる。そやから気持ちは段階を追って入ってくる
ようだ。
こんなにダイレクトに気持ちの中に入ってくると、とても分かり易いし、気持
ちが入り易い。
全部これでやってくれたらどんだけ面白いかと思う。
文化の保存、保護という面から考えたらそうはいかんのかも知れんけど、時に
はそんな試みもやってみてほしい。
終わりの方では、義太夫関連の催しでよくあるように、実際の義太夫言葉を体
験発生してみるワークショップもあって、皆さんと一緒に大きな声を出して、
リフレッシュすることができた。
大阪大学初め、関西の各大学で、民間の人たちへのいろいろな開かれた催しを
やってくれてるみたいで、気をつけて見ていたら気になるものが沢山ありそう
だ。わしには金はないが時間は沢山あるので、これからも注目して行こうと思
う。いろいろ新しい文化の刺激を与えて頂けると有り難い。
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ありがとうございました。