ポール・オースター、「闇の中の男」
何故かこの人の本は出る度に楽しみで読んでしまう。この本もじっくりと良か
った。読み終わるのがおしい。
若者がいる。ある日、目が醒めたら突然自分が戦争の真っ只中にいるのに気付
く。武器もないのに戦わないといけないのだ。しかも、自分には何か重要な使
命が課せられているらしい。
でも、この戦争っていったい何なんだ。
9.11もイラク戦争もなかったアメリカに居る事に気がつく。アメリカは内
戦の真っ只中なのだ。
昔懐かしく暮らしたはずの街が戦争で荒廃している。何もかも滅茶苦茶だ。こ
んな戦争終わらせないといけない。
どうすればいいのだ。
老批評家がいる。引きこもりの孫娘と二人で暮らしている。孫娘の母親も含め
て皆心の中にある種の闇をかかえて生きている。
そして眠られる夜をやり過ごすために批評家はある物語を紡ぎ始めた。それが
若者の世界なのだ。
若者はここから抜け出すには物語の語り手を殺すしかないのか?
藤原章生、「絵はがきにされた少年」
わしは、アジアが好きでアジアの旅ばっかりしてる。しかし、アフリカの事も
気になるのだ。アジアは都会でないとこへ行けば行くほど、いろいろとエキサ
イティングな場所が多くてわくわくするんやけど、きっとアフリカはもっとす
ごいんやろなあって思う。
わしは思うんやけど、アジアって外の世界と時間をかけてゆるゆると接触して
きた場合が多いと思う。アフリカの場合は、物凄く短い時間に外部と接触して
しまった。夜の闇と部族と、自給自足の世界にいきなり経済がやってきたり、
政治がやってきたり、宗教がやってきたりする。
そしていつのまにか貧乏になってしまってる。
わけわからんわって言いたいはずだ。
アフリカの人たちの暮らしをある視点で切り取って短編のオムニバスにしてい
る。とても面白いし、興味深い。
ゲバラがコンゴの革命に参戦しに来たんやって?
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