さて、アメリカ紀行の始まりだ。眠り足りんでぼーっとしてるけど入国審査は
思ったほど厳しくなかった。スーツケースを受け取って、出口に向かう連絡電
車に乗ろうとしたら、一人が持っているダンボールの箱はこのベルトコンベアー
に載せろと言う。「ええっ大丈夫？」っておもうけどしょうがない。
人と荷物は別々に。メインターミナルに着いた。
「荷物はどこや？」と探すが、ようわからへん。ベルトコンベアーの吐き出し
口があちこちにあるけどどれがどれかわからん。案内掲示もない。
荷物のまわりに皆でかたまって一人が探しに行った。
中々返って来いへん。
やっと荷物をもって返って来たと思たら、別の人が、「トイレに行くわ」、
先に行っといてくれたらと思うけどしょうがない。これが又なかなか帰って来
いへん。「英語分からん人やから迷たら大変やわ」と又探しに行くがわからん。
そのうちやっと帰ってきた。
さて、あらかじめ調べておいたダウンタウンエアポーターというバスに乗ろう。
これやとわしらが泊まるホテルがコースに入っているはずなのだ。
メインターミナルの向かいの空港駐車場ビル3階に行けばええはずや。
案内板にも書いてある。それよりタクシー乗った方が楽でええのんはわかって
るけど６人おって、それぞれが大きなスーツケース持ってるからタクシーは３
台になってしまうかもしれん。英語が喋れる人が３人もいてへんし、バラバラ
になってしまうのはリスクが高い。そやからバスにするのだ。
しかし、駐車場内をスーツケースひきずってうろうろするけど全然わからへん。
案内表示の方向に来たはずやのに。
そのうちに小型のバスが来たので、乗ってる運転手に、このホテル行きたいん
やけどどのバスに乗ったらええ？と聞いたら、えらい親切に、あっちのずっと
奥の方に行ったらええって教えてくれた。助かった。
そっちにあったのは結局目指すバスではなくて、シャトル・エキスプレスと言
うやつで、目的地の似たような人を集めてある程度集まったら発車するという
方式のやつだ。もうホテルまで行けるんやったら何でもええ。
ここでホテル名を言うと名前を聞かれて、名前が呼ばれるまでそこで待ってろ
と言う。
２０分ほど待ったやろか、名前を呼ばれた。
これでやっとホテルに行ける。
高速道路を暫く走るとシアトルの街が見えてきた。
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