梓崎優、「リバーサイド・チルドレン」
この本、あまり深く考えずに図書館で表紙写真を見て、ああ、アジアやなあっ
て思て借りた。それであんまり期待しないで読みはじめたら、えらい面白い。
去年、カンボジアのアンコール遺跡を見に行った。その時に、現地ツアーを頼
んだら日本語の上手なガイドさんだった。その日本語、どこで習うたんっと聞
いたら、坊さんに教えてもろたと言う。いっぱい遺跡を回ったけど、どこも
子ども達の遊び場やった。楽しそうにケンケンパーをやっていた。
ずっと前に、アンコール遺跡に来た時には遺跡にえらい英語の上手な子ども達
がいた。教えてほしいくらいやった。どこで習うたって聞いたら、ここでこん
なことしながら覚えたって言う。すごいなあって思た。今回の旅の最後にトン
レサップ湖に行ったらボートで案内してくれた少年は何か旅行者をカモにする
ような貧困ビジネスの手先のような気がしたけど、これも英語がえらい上手や
った。みんな必死できつい状況を切り開こうとしてるみたいでわしらの前に現
れるのはまだうまいこといってる方なのだ。
そういうところからもはみ出してしまうとストリート・チルドレンになってし
まう。この本はゴミ捨て場をあさって、臭い汚物の中をはいずりまわって、僅
かに金になるものを見つけて暮らすストリート・チルドレン達の物語だ。
ある日、何かがおかしかった。
何かが起こった。それで仲間が次々と死に始めた。
何故? 誰が殺しているのだ。
そして何故、日本人の少年が仲間にいるのだ?
果たして犯人は見つかるのか? 彼らに救いはあるのか?
前にコリン・コッタリル、「老検視官シリ先生がゆく」と言う本を読んだ事が
あるけど、それはラオスの話だった。その時は闇と精霊が出てきた。この本も
泥人形よりはアジアの暗闇と精霊の話が混じるともっと面白かったやろにと思
った。
高田郁、「銀2貫」
今、あんまり流行ってるみたいやから読むのがはずかしかった。
読み始めたら軽くて読みやすくてスピード感があって楽しい本だった。
大阪が舞台で、関西のあちこちが出てくるんで、成る程あのへんかとかあそこ
が昔はそんなやったんかといろいろ思いながら読めるんで楽しい。
それにしても寒天がこんなに奥深いもんやったとは知らなんだ。
大阪の食いもんは奥が深い。
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ありがとうございました。