青春18切符と富士山と芦川村の旅ー14、おしまい

もう一度塩尻の駅に帰る。風が吹いてえらい寒い。待合室に入って待っとこう
とガラス戸を開ける。先客の若い男が1人だけいてはった。さて座ろうと思たら
長いベンチ椅子の上にずらっと荷物をならべて真ん中にどっかと座ってはる。
わしが中に入っても知らん顔や。
「これはちとあかんやろ」と思い、「ここええですか」と指差しながら言う。
「はあ」とか迷惑そうな顔しながらちょっとだけどけてくれた。後から外に人
が来てもそれ以上はどけようとしいへん。

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電車が来た。
結構がらがらやったんで、4席向かい合わせのボックス席に1人で座った。
荷物を横において、深く座ると1人でボックス席占領したような形になる。発車
間際に学生たちが沢山乗り込んでいた。
「また座席占領してるわ」って声が聞えた。
そこで気がついた。わしかって同じようなことやってるやんか。最低やなあ。
確かにわしだけやのうてそんな人多かったけど、人が入ってきたら荷物どけな
あかん。反省しきりなのだ。
それで、又、乗り換え、乗り換えの18切符旅を続けた。都会に向かうとだんだん
混んでくる。わしの前の人がどうやら1人らしい。鞄を窓側の席において、イヤ
ホンセットしてゆったりとリラックスしてる。頭を剃った一見こわもてそうな
感じや。立ってる人が一杯やのに荷物をどけようとしない。老人の人が、側に
行って、座らしてほしそうな顔をしてるが知らん顔だ。何とかしたったらええ
のにと思うがわしが立ってまで席を譲る気もしいへん。何駅か走った後、若い
人がそばにきて、「ここ空いてますか」って普通に聞いた。「ええですよ」って
鞄をどけた。気いきかさんのも悪いんやけど、ちゃんと言うのも大事やなあって
思った。外国やったら座りたい時、はっきり意思表示してる。優先座席やったら
どかす人もいる。進んで譲る文化も大事やけど、黙ってがまんせんとちゃんと
言うという文化も育てたんとあかんのやなあって思った。
でも言うたらトラブル起きるときもあるもんなあ。
さてこの旅は12月の話。河口湖も芦川村も雪はなかった。
塩尻から先もあまり雪は降ってない。
と思てたら、木曽路にはいって急に雪だらけになった。

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今の豪雪と違って、この程度の雪は旅情を誘うだけだ。

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18切符の旅は楽しかった。たかが乗り換え、乗換えでこんなにわくわくする
とは思えへんかった。
又行こう。
(この記事がアップされることは又次ぎの18切符のシーズンになっている)

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ありがとうございました。