インド、ダージリン、シッキム遊-26、ダージリンのダージリンティ

昼飯を食ったら、再び車に乗ってダージリンに向かう。えげつない山道もあと
少しだ。峠を越えて一山越したら、遠くにダージリンの街が見えてきた。英国
が統治時代に避暑地として譲り受けた土地と言うんで何となくおしゃれなリゾ
ート地を想像してたけど、2000メートル強の高地の斜面に夥しい家が貼り付い
てやっぱりここもインドだ。ただ建物は英国風の香りを残したものが多いよう
だ。道中で紅茶の工場に寄って見学させてもらった。紅茶の生産工程に詳しい
わけではないけど、中国で祁門紅茶の工場に押しかけてむりやり見学させても
らったり、台湾で紅茶ではないけど半発酵の烏龍茶の工場を見学させてもらっ
た事があるんで何となくどれも似たようなもんだと思ってしまうが、それぞれ
に企業秘密の工程が隠されているのだと言う。
今回の旅ではダージリンティのもしうまくいけばセカンドフラッシュと言うや
つを買うと言うのが重要な目的の一つであった。人から聞いたり、モノの本で
読んだりしてセカンドフラッシュがダージリンティの最高峰って刷り込まれて
いるのだ。セカンドフラッシュと言うのは2番摘み茶の事。丁度わしらが行っ
た頃に採れているはずだ。うまくいけば市場に出ていると期待していたのだ。
紅茶を作るところを見るのもいいけど、早く喫んで見たいと気が焦っておった。
そやからホテルのチェックインを済ませて、街に繰り出したら真っ先に紅茶屋
さんに案内して貰ったのだ。
えらい前置きが長なったけど、まず試飲させてもらおう。
今年のセカンドフラッシュも確かにあるそうだ。時期はまさに今だったのだ。

「これがファーストフラッシュ、○○のやつ」
「これもファーストフラッシュ、△△のやつ、一番高い」
「これがセカンドフラッシュ、□□のやつ」、
「これもセカンドフラッシュ、☆☆のやつ、最高級やで」
なんて次々にでてくる。正直わけがわからへん。
透明なカップに入れて色を見て、香りを嗅いで、おおきなスプーンで自分の小
カップに注いで試飲するのだ。
確かに美味しいし、違いがある。そやけど、「どれがどやねん?」と言われて
も、「はーどれもよろしなあ」と言うしかない。
ファーストフラッシュ、セカンドフラッシュの違いより、○○、△△のような
メーカーの違いの方がはっきりしてるのだ。

店の中には、ありとあらゆる種類の紅茶が並べてあるかのようだ。
まあ、中国や台湾のお茶屋さんもこんなんやから万国共通ではあるのだ。
さて、喫むだけ喫んで、「ありがとさん。ほなさいなら。」と言うわけにはい
かん。何か買わんとあかん。勿論買いたい。でも悩ましい。
と思ってたら、「秋茶も飲んでみませんか?」と言うのだ。
この上まだあるのか。しかし、秋茶があっても不思議はない。「お願いします。」
と飲んでみると、これまた濃厚で芳情なのだ。
きりがないけどきりをつけんと終わらへん。
非常に美味しいけど高いやつを少々となかなか美味しいけどそこそこの値段のや
つをちょっと多めに買って帰ることにした。
今までダージリンの紅茶って粉砕したやつしか知らなんだけど、ちゃんと葉っぱ
になって縒りが入ってる。中国茶の茶作りの考え方は同じなんやと納得した。


より大きな地図で ダージリン、バザールあたり を表示

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