映画、「紅い鞄」

映画、「紅い鞄」をDVDで見た。
子供の頃よく夢を見た。
こんな夢だ。
なぜかわからないけど何かから逃げてている。あるいは何かが追いかけてきている。
だから必死で逃げている。地べたを一生懸命走っていたかと思うと、木を登っている
それから山みたいなところを一生懸命上に走っている。
それでも終わらない。まだまだ逃げないといけない。
ジャングルジムの上にのぼったり、建物の中に入ったり、脈絡も何もなく走っている
そして何かの拍子に落ちる。下へ下へ落ちる。どこまで行っても止まらない。
終わらないのだ。どうなるんだ?
そうこうするうちに何もない無の中に入って行ってしまう。
定かではないがこんな感じだ。
「疲れているとそんな夢を見るんだよ」って教えてもらったことがある。

何の関係もないけど、この映画、場所はチベット、中でも秘境中の秘境だ。
墨脱(モートウ)という所。何千メートルという高さの山を越えて、病気の老人に薬を
届けに行こうとしている人達がいる。
私財をすべて投げ打って学校のない子供たちの為にやっと学校を造った老人が
病を得て死にそうになっているからなのだ。なんとか薬を届けないといけない。
医者も行って治療しないといけない。
だが行けども行けども何か困難が待っている。なかなかたどりつかない。
それでも皆で力を合わせてこの困難を乗り越えていこう。

確かにもう私自身の心がすれっからしになってしまっているからかもしれないが
このわざとらしさが見ていると思いきり恥ずかしい。
チベットだったらもっとキツイ問題が沢山あるだろうと思わずいいたくなる。
確かにどんな人にも教育の機会が得られるようにするのは大事な事だ。
しかし、何か大きな問題とすりかえられてしまっているようなちぐはぐ感が
残る。
舞台になっているエベレストの麓、自然は見事に美しい。この美しい自然を絶対に壊さないでほしい。
映画では、こういう努力の結果、道がついて、暮らしが少しましになって、学校にも行ける
という話なんだろうけど、一方では取り返しのつかない自然破壊もやってしまってるん
だろうなあ。
大好きな中国なのに、ちょっと気になる一面だ。

先日、黄山の雲海に感動してて画に描いた。
こういう雲海の湧く山々もいいけど、本当の天空の山々に絶対行ってみたい。

yama

毎週木曜は映画や音楽に関する話です。