ポール・セルー、「鉄道大バザール」
この人にはいろいろな旅の本がある。特に鉄道旅行の話が多いし楽しい。
シベリア鉄道の話もあったし、中国鉄道大旅行の話もあった。
地中海を巡る船の旅の話もあったなあ。
しかも、旅の態度がいい。その土地の人の中に入り込んで、話をし、土地のモノを食べて
言葉もできるだけ覚えているようだ。
「旅の名人」やなあと思っている。
その人の初期の作品らしい。時代はちょうどアメリカがベトナム戦争をやっている頃だ。
翻訳は阿川弘之やから、面白い鉄道の旅になるに違いない。
イギリスから話が始まる。ドーバーを渡って、ヨーロッパへ、そこからいきなり
オリエント急行に乗る。今では観光用の特別な列車になってしまってるが、此の頃は
面白かったのだろう。
イスタンブールからややこしい中東の国を通ってパキスタン、更にインドへ。
アフガニスタンやパキスタンも行ってみたいなあ。怖いけど。
インドの旅はかなり強烈だ。
このあたりからだんだんと、英語を喋らない人や喋っても下手な人達に対する目線が
気になる。普通の人の現地ならではの強烈な暮らしかたに対する目線も少し気になる。
この人も始めのころはこんな目線で旅をしてきたんかとちょっと残念な気がした。
インドを南まで突き抜けて、今のスリランカまで。ここにも戦場があった。
タイ、マレーシアからシンガポールまで行く列車にも乗っている。
これは、絶対行きたいと思っているところだ。
時代は違うが参考になる。
ベトナムは戦争中、それでもアメリカ人の作家は良い列車に乗せてもらった。
でも今はもっと楽しい旅ができるのだ。
日本の旅が一番ひどいなあ。
新幹線に乗って、文句を言うんなら寝台車のある在来線に乗ってほしかった。
日本人が英語が下手でもええやんか。
それで、ハバロフスクに渡って、シベリア鉄道でヨーロッパに帰る。
それでおしまい。
話はおもしろかったが、感想はちょっと複雑。得るところも多かったからまあええか。
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ありがとうございました。