最近夢中で読んだ本、村上春樹、浅田次郎

  • 2006年9月9日
  • 2人
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 最近、電車通勤で座れるようになったので、本を読む事が多い。
 前から、読書は好きなのでありがたい事だ。
 ここ1ヶ月位で読んだ本。
 村上春樹
  「海辺のカフカ」
   おしゃれな文体、物語の展開もスピード感があって一気に読んで
しまう。
   心の中の話、難しい話だけど、なんとなく納得させられてしまう。
   家出を決心したカフカ少年は、父親殺しの犯人として警察から追
われる事になる。
   行き着いた所にいた人は、実は彼を棄てた母親。その母親の若く
して死んだ永遠の恋人として、夢の中で、若い頃の母親と逢う瀬
を重ねる。・・・何かが壊れないと入っていけない。戻ってこれ
ない世界。
 浅田次郎
  「プリズンホテル」
   超豪快、抱腹絶倒、笑いも涙もある。たねやしかけが一杯の面白
い本。
   温泉地奥湯元に突如あらわれた超高級温泉旅館。
   あじさいホテル(通称プリズンホテル)。
   世を憚る組集団の大宴会、自首出頭前のお別れ会、負われる身の
隠れ家に、等など普通では絶対に考えられないお客ばかり、そこ
に迷い込
   んだ極普通の人とからめて、いつもいつも大騒動、そして、人の
情けや、いたわりがあって大団円といった話。
  「蒼穹の昴」
   清朝崩壊期の中国宮廷の話。壮大な歴史物語。登場人物に今迄の
常識とは違った角度からの光をあて、その光の中でいきいきと活
躍させる。
   わくわくする内容の本。
   西太后の時代。科挙の最高位進士の試験をトップで合格したエリ
ートと、極貧の窮みの中で、お前は蒼穹の昴を背負った人間だか
ら必ず、紫禁城のお宝を全て手に入れる人間になると思い込まさ
れ、男を棄て宦官になって運命を切り開く二人の主人公を軸に、
紫禁城の内と外、そして崩壊して過程を新たな切り口で痛快に読
ませてくれる。

電車で読むのがメインなので文庫本ばかり。
hon060909