私の大好きな高麗青磁の茶碗です。いつも陶磁器の目を肥やす勉強の為に行く東洋陶磁美術館で高麗青磁を見る度に、こういうものを欲しいなって思ってました。
1年ちょっと前に、たまたま、韓国ソウルに出張した時、帰りの午前に時間があったので買ってきたものです。骨董品は価格的に買えないし、見る目も自信がないので、新作物を探しました。
立原正秋「冬のかたみに」には、韓国の禅寺での少年時代、その修行の日々の静謐な暮らしぶりが、本当に美しい文章で描かれています。その中に高麗青磁のことがでてきます。高麗青磁の美しさや特徴、歴史が印象的に書かれています。又、江宮隆之「白磁の人」では、韓国で滅びかけている白磁の技術や工芸を命をかけて残そうと尽力した浅井巧の話に感動しました。
そういう事で、韓国の青磁や白磁に興味を持って、いつか慶州などに行って陶磁器の故郷にふれてみたいものだと思っていたのです。
短い時間だったし、土産物街での買い物だったので、納得するまで探せたわけではありませんが、通りすがりの割には良いものを買えたと満足しています。
お茶碗ですが、形が良いです。好きな形です。
色も青磁の地味な艶かしさを感じます。
中国の陶磁器とは又違った味わいがあります。
韓国の歴史と文化を感じさせるものがあります。
これで、お濃い茶を一服というのが好いですね。
**これからは毎週月曜にはできいるだけ「モノ」の話をしたいと思います。