ホーチミン、フエの旅ー9

レックスホテルでコーヒータイム
ベンタン市場は外から見ると、普通のしかしちょっと大きい木造のスーパーのような
見かけをしている。しかし中に入ると巨大なドームの中のような空間だ。
その中にびっしりと小さな店が間仕切りがあるようなないようなぴったりとくっついて
ひしめきあっている。入り口を入ったとたんに通路が塞がっている。前よりはもっと
通路が狭くなっているのだ。その間を歩いていると。周りからどんどん声がかかる。
「安いよ、安いよ」、「何がほしいの」、「これ買いなさいよ」
日本語だ。達者なものだ。強引に袖を引っ張ったりはしないが、手を触れんばかりに
寄ってきて声をかけてくるホーチミンに人が増えたと思ったら、当たり前かも知れない
けど、この中も店も増え、人も増えたのだろう。
周辺は衣類や雑貨の店が多い。「真ん中まで行けば、広い通路があるはずだ」
「その右側が乾物屋の集まった場所のはずだ」記憶をたよりに人をかきわけて進む。
「あった」、ここまで来ると通路はやや広い。
貝柱の干物、エビの干物、魚の干物、あらゆる乾物がそろっている。
少し奥まで行くと胡椒が見えた。しかし、岩塩が分からない。こうなるとメモが
頼りだ。岩塩のところを指さして尋ねる。最初の店にはなくて、「あっちだ」と
指を指す。その方向に行くが、店が多いのでどれが指さされた店なのかわからない。
適当にその辺りにいたおばちゃんにメモを見せる。
胡椒はあるが、岩塩はないと言う。しかし、「ちょっと待っとけ」と言いながら、
「1kgか?」と聞く。「半kgや」というと心得顔で向こうに行った。
しばらく待つと、岩塩を持ったおばちゃんを連れて来た。
「全部でいくら?」、「100,000ドン」、「ちょっと高いかな?」でもまあいいか。
日本円で500円くらいだ。
「よかった。無事に買えた」又人をかきわけながら外に出た。
もう少し買い物をしようと歩いていたら、お腹が痛くなってきた。トイレに行きたい。
「ホテルまで持たへんなあ」と心配になってきた。
目の前にレックスホテルがある。1階のロビーは喫茶店だ。
疲れたので一幅したい気分でもあったので、ここに入ろう。
ベトナム戦争の頃からある有名なホテルだ。内装もクラシックな雰囲気で感じがよい。
「コーヒー下さい」
トイレから戻ると、「REX」とクリームの上のデコレーションされたコーヒが運ばれ
てきた。
お洒落やね。