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墨絵作品

四文字遊びシリーズ。「飲河満腹」、「会者定離」。

飲河満腹 よく、足るを知るとか言われるけど、あさましい欲望から逃れられへんわしら、いや、わしは、後で後悔することが多い。 例えばある日、知る人ぞ知る、裏通りの中国料理店に行ったことがある。多種多彩な料理の品揃えがあるというよりは、ストリートフード的な、裏町食堂的なメニューがならんでいるだけ、しかも日本語が通じ難くそうで、注文は料理名の横をチェックする専用のメモ紙を使う。それでも、どれも美味しそう。 […]

四文字遊びシリーズ。「一木難支」、「周章狼狽」。

「一木難支」 崩れ始めたら、誰にも止められへんという話か。 あってほしくないけど、よくある話である。 某ジャニーなんちゃらの話やら、今、話題の某通訳の話やら、いくらでもある。 バブル崩壊の頃はもっとたくさんいろいろあったかな? 強烈なやつは、わしらの会社がなくなったこと。 バブルの頃は1万人弱もいてた工場が、だんだんと経営が思わしく無くなって、 毎日、何十人、何百人も、転勤、退職の張り紙がでるよう […]

四文字遊びシリーズ。「読書亡羊」、「愛別離苦」。

「読書亡羊」 はるか昔の事。まだ若い、ピチピチサラリーマンやった頃。東京までの出張があって、新大阪駅にいた。新幹線、乗る予定のホーム?に列車が着いた。誰も降りない。時間はかなり早い。どっちのホームかようわかってない。かなりの数の人がドドッと乗っていく。何かしらんけどラッキーに先に乗れるんやろか?わしもつい付いて乗っていく。 ガラガラだ。車内放送は何もない。ベルも鳴らへんけど、列車は静かに発車した。 […]

四文字遊びシリーズ。「刮目相待」、「空々漠々」。

「刮目相待」 最近は、銀行のATMが極端に減ったり、JRの緑の窓口が縮小されたり、どこに行っても自動販売機ばっかりだったり、店でなにか尋ねようにもだれも居らへんかったりと、ほとんどなにもかもがスマホが前提になってたりして腹立たしいことが多い。 スマホに頼るのは嫌いやったけど、不便さを逆手にとって、自分で使ってみたらどうなんのやろとやってみた。 なるほど確かに便利である。 認証設定が2段階、3段階、 […]

四文字遊びシリーズ。「空山一路」、「美味礼讃」。

「空山一路」 若い頃、たまたま田舎の実家に帰ることになった。しかもJRの最終列車だ。最寄駅に着いたら深夜12時を回ってる。タクシーもない。 歩いて40分くらいの道のり、若いから大丈夫。 市街地を抜けて、トンネルを越える頃には人はおろか車も走ってない。街灯の灯りをたよりにとぼとぼ歩く。だんだん人家も減っていく。 街灯があるとは言え薄暗い。なんだか気味が悪い。 小さな峠に差し掛かった。後ろの方で気配が […]