気がついたらベッドの上。
目が覚めた。
腕にはガッチリと点滴装置が。
目が覚めて動く時は、看護師が確認するから、ナースコールを押してって言われてた。
しかし、頃合いを見てか、看護師さんがやってきた。
手術はうまく行きましたよって言ってくれた。
時計を見たら1時間くらい経ってる。まあ順調やったんかと思う。
一応、動けることを確認もしてもらった。
胃ガンの手術の後は、とても痛くて動く気はせえへんかったから今回は全然違う。
早速、トイレに行こう。
点滴装置を引きずりながら歩く。
これは面倒だ。
あんまり歩き回る気がせえへん。
本でも読むか。テレビを見る気はしない。
もともと。
しばらく、ぼーっとしてたら、担当の先生がきた。
うまく切れましたよって笑ってる。
ええ感じ。うまくいったか。ありがたい。
あした、も一回胃カメラを飲んで、切ったとこをチェックします。
それで問題なかったら、点滴を外しますよって言ってくれた。
明日までの辛抱か。
しょうがない。
もちろん昼飯は出ない。
午後はずっと暇だ。
点滴のせいか、やたらトイレに行きたくなる。
とても面倒だ。カラカラと引きずって廊下を歩く。
よう見たら、そんな人がとても多い。
引きずったままウォーキングしてはる。
そういえば、わしも胃がんの手術の後は、点滴ひきずって、ウォーキングしてた。
点滴期間がながかったもん。
明日までやったら、なんもせんぞ。
本でも読もう。
夜がきても食事はでない。
テレビのニュースは見る。
世の中は結構平和だ。
点滴につながってると、ワイヤレスのイヤホンは結構ありがたい。
あれもこれも線でつながってらうっとうしいもんね。
となりのベッドには、大腸癌の方がやってきたみたい。
抗がん剤の処方についてあれこれ話してはる。
向かいの人も大腸癌みたい。腸の病気も人が多いみたい。
とうとう日が暮れてきた。
さて、今夜は寝れるんかなあ。