軒下にあるもの

ウォーキングをしていると、ある農家が目についた。最近は都市部に農家がある事
自体が珍しい。それで、ちょっと見ると軒下に何かぶら下がっている。
近づいて良く見ると、大根と玉葱だ。昔はこういうのはどこでも見られたものだ。
今でも田舎にいくと見かけることがある。冬に向かっての保存食という事だ。
その土地の気候風土にあったものがぶら下がっていて面白い。

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こういうモノは中国でも良く見かける。
古鎮なんかを回っていると、ふと目をあげた家の壁にぶら下がっていたりする。
中国の場合は肉が多いような気がする。
鶏であったり、鴨であったり、燻製にしているのかどうかはわからないが
肉の塊が干されている。美味しそうだ。

前に雲南に行った時はドライブインにすら肉を干していた。
そう言えば、豚肉の塩漬けを干しているところもあった。
燻製にした豚肉の塩漬けは、簡単に言えばベーコンという事だが、中国では
御馳走だそうだ。
冬の厳しい土地ではこういう保存食が活躍するのだろう。
北の方では白菜を保存すると聞いた。
一冬使う白菜を地面に下に甕に入れて大量に埋めておくのだそうだ。
それが半発酵して、漬物状になる。それを豚肉などと一緒に煮ると、酸味が利いて
とても美味しい料理になるのだ。酸菜という中国東北料理の名物だ。

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ある日ある時、機会があって良い物を見る事が出来たら、それが、名人の藝術作品
であっても、国宝のお宝であっても、大根のしっぽであっても、温かい気持ちが
湧いてくるものだ。