最近読んだ本、「美しき愚かものたちのタブロー」、「アンドロメダ病原体ー変異 上、下」

  • 2020年9月18日
  • 4人

原田マハ、「美しき愚かものたちのタブロー」

しばらく前に、モネの「睡蓮、柳の反映」を修復、復元したという特集番組があって。
元々日本人が所有してたこの作品が戦時中に行方不明になってたのが発見され、しかも
非常に痛んでいたのを長年かけてやっと修復、復元されたという作品が東京で公開された
という番組であった。
元のすがたはどんなにか凄かったのかというのを彷彿とさせる完成度であった。
それにしても痛ましい。
この本は、その作品を含む日本人の所有者と大戦前後の彼の所有作品の行方にまつわる
物語である。
あるいは、国立西洋美術館誕生の物語でもある。
戦前、多くの事業に成功し巨万の富を得た実業家、松方幸次郎という男がいた。
ある日、彼は日本で、西洋美術館などない、西洋美術を鑑賞することに関心も少ない人たちのために、
初めての美術館を作ろうと思い立った。
そして熱に浮かされたように美術品の収集を始めた。元より、その方面の知識や見識が
あるわけでなく、田代という美術史家の協力を仰ぎ、湯水のように金をつかい収集を
始めたのだ。
そのうち、美術の深奥にも目覚めてきたんやろか?
モネに会いたいと言い始めた。そして直に作品を売ってもらうというのだ。
はたしてそのようなことが実現するのか?
時代は一気にキナ臭くなっていく。大戦が始まった。
松方はどうなる。彼のコレクションはどうなる。
全てがパリに残された? それを守るのは誰だ?
そして戦後。
田代が再び登場する。雨宮という担当官とパリに派遣された。松方コレクションの
返還を交渉するためだ。
吉田茂の秘策とはなにか?
パリに残されたコレクションとそれを守る男の数奇な運命とは?
そしてモネの絵は?
とても面白い。
「愚かもの」たちの冒険。
手に汗を握る。

ダニエル・H・ウィルソン、「アンドロメダ病原体ー変異 上、下」

マイクル・クライトンの「アンドロメダ病原体」という代表作?(読んでない)をベースに
その後の物語等形式で彼の作風をかりて、遺族の了解を得て、ダニエル・H・ウィルソンと
言う人が書いた作品ということらしい。
ある日突然、4人の科学者たちが召集された。
ジェイムズ・ストーン ロボット工学者。
ニディ・ヴァーダラ 材料家科学、ナノテクノロジー リーダー。
ハラルド・オディアンポ 地球外地質学者 アフリカ人。
ボン・ウー 人民解放軍少佐、元宇宙飛行士。
ブラジルのジャングルで奇妙な物質が検出されたらしい。
それはあのアンドロメダ因子による病原体と何か関連があるらしい。
現地にとんだメンバーに様々な出来事が・・・・・。
もしたしたらあの病原体が生き返ったのか?
それが新たな変異をとげたのか?
このままではえらいことになる。地球が滅ぶ。
そして舞台は宇宙、ISSの中。ここにも何かが起きているのではないか?
ここの誰かがあの病原体を蘇らせた? 操ってる?
合衆国陸軍大将、ランド・L・スターンが式を撮る。
アマゾンの彼らはどうなる? 原住民の少年は?
そして、ISSとアマゾンは繋がるのか?
病原体はどうなる?
とても面白い。今のコロナのパンデミックの世界を見てるようだ。

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