九度山暮らしのある日、ある日、突然、ガン患者になってしまった話−13、手術後初めてのお酒。

手術後初めてのお酒。

さて、胃2/3切除手術後、1ヶ月の検診は無事に終わって、順調な経過が確認できた。
嬉しいことにお酒を飲んでもエエんではないかとのお許しも出た。
もちろん早速その晩から飲んでみることにした。
何を飲もう。お医者さんにはお酒を飲む時にはビールみたいな炭酸系のやつは避けたほうが
ええといわれた。元々ビールはそれほど好きではないんで問題ない。
とりあえず日本酒にしよう。
焼酎やウィスキーよりアルコール度数が低いんで丁度ええかもしれん。
なんせ初めてのお酒やから慎重に。
てなことで、家にあった日本酒を探してみる。
ちょっと珍しい新潟の酒があった。「じゃんんげ(蛇逃)」というらしい。
超辛口 二十度生って書いてある。
初めての酒だ。冷蔵庫保存って書いてあるけど家は寒いからいけるんとちゃうやろか。
てなことでこれにしよう。

確かに美味しい。
ラベルには、辛口原酒の芳醇でありながらも、キレのある味わいがお楽しみいただけます。
とある。

なるほどそんな感じだ。キレ感がなかなか良い。
しかしグビグビやるわけにはいかん。晩酌ではあるけど、アテもちょっとにする。
飲んで食ったあと、寝るまでには1時間以上は開けたいところだ。胃の活動がだいたい
収まってから寝るようにせんとまだまだ気になる。
てなことど、初日はちょっと大きい目の盃に3杯くらいかな?
恐る恐るチビチビいただく。
毎日飲んでるとちょっとずつ飲むということになれてくる。でも調子に乗ってドンドン
飲まんように気をつける。
チビチビでも毎日飲むと減ってくる。大体20日で1本空いた。ということは1日0.5合という
ことか。
1本空いたらちょっと調子が出てきた。
2本目はこれにしよう。

やっぱり新潟の酒でこんどは「きりんざん」ブラックボトルって書いてある。
これも初めてやなあ。
ラベルはこんなだ。

燗して飲む酒みたい。芯から温もるやさしさを。燗することで風味が立ち、食事がすすむのが
特徴。適度な酸味がある辛口で、なめらかな口当たりのお酒です。
なんて書いてある。
燗すんのは面倒くさいんでとりあえずそのままいただく。
とてもおいしい。
やわらかい辛口でとてもなめらかだ。殆どラベルの通り。
ベタっとしないのがとても飲みやすい。
これはええ。つい量が増えそう。
暫くしたら燗でも飲んでみよう。
はやる心を抑えつつ、量が増えんよう気をつける。
ちょっとずつ練習の日々。
さてどうなることやら。

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ありがとうございました。