九度山暮らしのある日、散歩してると日に日に緑が濃くなっていく。
詩経と言う本に、「百草豐茂」という言葉がある。
わしは何か瞑想したらたちどころに四書五経の言葉が頭に浮かんでくるというような
えらい人ではない。ただの爺さんだ。それでも何がしか本を読んだりしてるときに
日々の暮らしとつながるエエ言葉に繋がる時がある。
日々の暮らしではほぼ毎日雨が降ってなかったらウォーキングをやってる。
毎回同じコースなんやけど季節が巡ると景色が変わるんでそれを感じながら歩ける時は
とても気持ちが良い。
最近は暑い日が多いけど、日本で暑くなるちょっと前にラオスに行って40度超えの
日々を暮らしたんでそれほど厳しくは感じへんから面白い。
それよりも夏が近づくにつれて周りの緑が濃くなってきて、生命の圧力がふつふつして
きてる。
田植えの季節がやっぱり好きやなあって思う。もう日本では手で植える風景が見られる
ことはないけど、東南アジアに行ったらまだ手植えの田んぼがとても多い。牛や水牛も
活躍してて、これが原風景やなあってしみじみしたりする。
苗がすこしずつ大きくなっていって、稲穂ができていくのを何ヶ月かかけて見ていると
なぜか嬉しいのはいやしんぼのわしに美味しい米→美味しいメシを連想させるからかもしれん。
この季節は、夏野菜がどんどんできて、いろんな花が咲いて、ほんとに力に満ちた季節で
あることがよくわかる。
お寺や神社のほうに歩いていくと、あじさいが美しく咲いていて、これから山道を
歩いて高野山に向かうひとたちの心を和ませている。
それで先程の「百草豐茂」と繋がるのだ。
詩経っていうのは、中国の昔々の素朴な時代の素朴な詩、日本で言う万葉集みたいな
やつらしい。そしておなじように国家の祭祀なんかもからんでるみたい、
素朴そうで結構難解、字も難しい。
ついでに「百草豐茂」をググってみると曹操の詩が出てきた。
作者:曹操
東臨碣石,以觀滄海。
水何澹澹,山島竦峙。
樹木叢生,百草豐茂。
秋風蕭瑟,洪波涌起。
日月之行,若出其中。
星漢燦爛,若出其裏。
幸甚至哉,歌以詠志。
とても良い。
樹木叢生,百草豐茂。という言葉を頂こう、
今の季節はこういう気分だ。
曹操って三国志の物語のなかでは常に悪者だ。しかしエエもんの方が知恵を尽くして
視力を尽くして戦ってるのに悪者の曹操は楽々と買っている。
結局、王様としては曹操の方が優れてたという歴史は曲げられへんということになる。
中国では優れた人物は優れた詩を残すのだ。
知らんけど。
ブログランキングに参加しています。もしよかったらポチンとお願い致します。
にほんブログ村
ありがとうございました。