最近読んだ本、「凶犬の眼」、「沸騰インド」

  • 2018年10月28日

柚月裕子、「凶犬の眼」
読みはじめてから気がついた。この作家、最近、えらい人気なんとちゃうやろか?
しかもこれは連続シリーズ第2弾と言うではないか、第1弾読んでへんでって、
一瞬ためらったけど、まあ後で読んだらええやんか、シリーズやからというて順番通り
読まんかったらなんかバツがあるわけでもないし。
読み始めたら、止まらへん。痛快無比、血湧き肉躍る、アクション満載、人情満載、
でもちょっとだけ引っかかる。
ちょっとだけ暴力礼賛してないやろか?
かっこよかったら悪いことしてもええって気分がないやろか?
日岡は前の事件で重要な役割を果たしたからかえってそうなったのか、僻地の駐在所勤務に
飛ばされた。暇で何もすることがない毎日だ。
たまに馴染みの小料理屋に行くくらい。
そんな時、あやしい男が現れた。どうも大物の組員らしい。とうとう心和会系の義誠連合会、
国光寛郎という人物らしい。
これが又カッコイイのだ。男の中の男、迫力満点の存在感。そして対決した日岡に、
猶予を頼む。今どうしても男として果たさんとあかん義理と仁義の問題がある。その
決着がついたら必ず日岡の手にかかってお縄を頂戴するというのだ。
今の時代にこんなこともあるのだ。
そして事態が動いた。国光が何かを始めた。大掛かりなことなのか?
何が目的なのだ?
そして思わぬ方向へ。
とうとう警察も絡んできた。
組の跡目争いが複雑になってきたのか?
任侠道は貫けるのか?
とても面白い。けどねえ?

貫洞欣寛、「沸騰インド」
インドってとてもカオスでエキサイティングな国っていうイメージが有る。
一度行ったら嵌ってしまうか、2度と行かへんかどっちやともいう。
極貧のドロドロの汚らしい暮らしと、最新のITが入り混じった、なんとも強烈で
振幅の激しすぎる生活が目の前にあるという。
そしてわしらの大好きなカレーの国だ。
わしも何度か仕事と旅行で訪問したことがある。
感想は殆ど同じかもしれん。とてもエキサイティングでとてもカオスなところだ。
街角の髭をはやした浮浪者風のおっちゃんはとても哲学的な顔をしてはった。
とても頭がよくて勤勉な人たちがいてるけど、何か、何故か、カースト制度みたなのが
そのひとたちの将来の行く手に大きく影響してるような感じがした。
わしらは日本の士農工商みたいな身分制度を簡単に考えてしまうけど、その士農工商に
したところでもっと複雑ないろんことが絡み合ってるみたいなんやけど、それ以上に
大規模で底が深い差別化のルールが存在してるみたい。
そしてそれに縛られれながらも今の世の中の大勢に上がらえずに大きな波に揺られ
はじめてもいるみたい。
そんなことは通りすがりの出張者や旅人では何もわからん。
そういうこともあってこの本を読んでみたのだ。
なるほど、なるほどと目からウロコの話もたくさんある。
とても興味深い本だ。
たまには小説だけではなくてこういうレポートを読んでみるのも勉強になると思った。
・日印関係の今
・モディとは何者か
・変わるインド外交
・教育ー「英語・IT大国」の実像
・分断社会の今
・日印関係とインドの将来

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