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最近読んだ本、「マチネの終わりに」、「終わりなき旅の終わり さらば、遊牧夫婦」

平野啓一郎、「マチネの終わりに」 若き天才ギタリスト、蒔野聡史、今をときめく時代の寵児になろうとしている。 かっこええ。 美しく聡明なジャーナリスト、小峰洋子、外国の高名な監督の娘でもあるらしい。 かっこええ。 こういう二人は出会ったとたんに恋に落ちる。 なるほど。 さて、どれほどの恋物語がと思いきや、二人はすれちがうばかり。 蒔野聡史のギター演奏がおかしくなってきた。天才の技はどうなってしまった […]

最近読んだ本、「つつましい英雄」、「六代 豊竹呂大夫 五感のかなたへ」

マリオ・バルガス=リョサ、「つつましい英雄」 読んでて途中で気がついた、この作家、前に読んだ「アンデスのリトゥマ」と同じ 作家とちゃうやろか? ペルーの地方の町の描きかたとか人物の描きかたがとても 似てる感じがして、どっかで読んだ感じやなあって思てるうちに思い出した。 調べてみたらやっぱりそうやった。 ペルーの地方都市ピウラにフェリシト・ヤナケという小さな運送会社を経営する男がいる。 若い時からこ […]

最近読んだ本、「天国に行きたかったヒットマン」、「雨月物語精読」

ヨナス・ヨナソン、「天国に行きたかったヒットマン」 この人の本、「国を救った数学少女」、「窓から逃げた100歳老人」どちらも ものすごく面白かった。抱腹絶倒ものだった。なんと言うハチャメチャな発想、 なんと言う大胆不敵な行動、世界の大物を手玉にとって、民間人の癖に原爆まで 手に入れて、何をするやら、予測不能の大活劇、そんなこと有り得へん世界やのに 変に説得力がある。素晴らしい。 これもそんな本だ。 […]

最近読んだ本、「海の見える理髪店」、「絢爛たる影絵ー小津安二郎」

萩原浩、「海の見える理髪店」 不思議な理髪店があった。何の変哲もなさそうな田舎の店に不思議と客が絶えない。 しかも有名人がお忍びで来ることも多いのだそうだ。かっこええ。 そういう店がいつのまにか客を取らなくなったようだ。 ある日、若者が一人その店を訪れた。 そして・・・・。 久しぶりで実家を訪れた。母はどうしてる? 私にとっては自分勝手で、独りよがりで、押し付けがましい・・・ しかし、老いが母をど […]

最近読んだ本、「天地明察」、「江南の鐘」

冲方丁、「天地明察」 映画があったのは知ってた、見てはないけど、話題になってたと思う。しかし、 原作本があるのは知らなかってある本を検索してる時にふと引っかかったんで 面白そうやんかと思って図書館で予約した。 安井算哲、碁界の名門安井家の次男のような跡取りのような不思議な男がいる。 又の名、あるいは後に正式名となるか、渋川春海とも名乗っているらしい。 碁の世界に飽き足らず、算法や暦法にも興味を抱き […]